ウーゴとの出会い

こんにちは、ママです。昨日はゾーイの4歳の誕生日を無事に迎えることができ、節目をかみしめつつ、穏やかな一日を過ごすことができました。今日は、ウーゴが初めて家に来た日のことをお話しします。ウーゴは今でこそこんなにリラックスしていますが、うちの子になった当初は、いろいろなドラマがありました。多頭飼いを検討している方、すでに多頭飼いをしていて、猫ちゃんたちが仲良くなれずにお悩みの方にとって、お役に立てれば幸いです。

ゾーイを迎える時、パパもママもゆくゆくは二人目を迎えたいと思っていました。多頭飼いは、仲良くできたら遊び相手にもなる反面、先住猫にストレスを与える。でも、相性は事前にはわからないから、どう二人目を迎えたらいいものか、考えあぐねていました。かかりつけの獣医さんは「ゾーイにとっては家の中が世界のすべて。後から来た子がゾーイの世界を少しずつとっていくことになるから、ゾーイのことを常に一番に考えてあげて」とアドバイスをくれました。

幸い、ゾーイがいたペットショップでは、気になる子の相性をキャリーケース越しに対面して確認させてくれました。おとなしいゾーイには穏やかな性格の子がいいと思い、何人か対面させて、「この子がいいかも」という子も見つかりました。しかし、いよいよ決めようかという時、その子が猫風邪をひいていることがわかったのです。猫風邪は体力があれば発症しないとは言うものの感染力が強いので、ゾーイにうつってしまうのは困ると思い、数日間猫風邪について調べながら悩みました。

猫風邪は、発熱、咳や鼻水、目やになどが主な症状ですが、最悪の場合は死に至ることもあるため、人間の風邪のように軽く考えてもいいものではないそうです。ひとたび感染したら、ストレスを軽くしたり部屋の環境を整えたりして、免疫力が下がって発症しないようにしてあげる必要があります。特に子猫・老猫は免疫力が低いため、ママは仮にゾーイに感染して、免疫力が下がったときに発症して命の危険にさらしてしまうことを心配しました。

いいなと思った子も、それから何回か足を運び、様子を見守っていきました。ペットショップの方でお医者さんに見せていましたが、なかなか症状が落ち着かないようにも見えたため、残念だけれど諦めることになりました。

我が家で諦めたその子には幸せにしてもらえる家族が見つかるだろうか、パパとママの決断は正しいのか、罪悪感もあり、本当に本当に悩みました。でも、今いるゾーイの健康が大切です。パパとママはゾーイのことを一番に考えたからこそ、そういう決断をしました。

そんな中です、たまたま立ち寄ったお店に併設されていたペットショップで、同じ年頃の猫たちと遊ぶウーゴに出会ったのは。スリムな体型でどことなく自信のない表情をしていて、くるりんとした耳がとってもかわいいアメリカンカールの男の子でした。ただ、個性だったのか、ずいぶん体の熱い子だなと思いました。

そのときもう4ヶ月齢で、人なつっこくってとってもいい子なのに、なかなか家族が見つからないと、店員さんは言っていました。パパはウーゴをとても気に入ったようでした。ママはもちろん気に入りましたが、ゾーイをどう一番に扱うか、どうやって仲良くしてもらおうか、少し不安でした。でも、それよりも、前に諦めた子のことが思い出され、ウーゴがもしどこからももらわれずにこのまま大人になったら、どんな運命をたどるのか、とっても心配でした。

それから一週間後、ゾーイに出会ったときのような浮き足だった気持ちよりも、大きな使命感を持ってウーゴを迎えました。

ウーゴをキャリーケースに入れてペットショップを出たとき、外の空気のにおいや音が怖かったのか、ウーゴはずっと鳴いていました。日も差さない、エアコンの風しか通らないところにいたのですから、無理もありません。家に連れて帰ってしばらく暮らしてもらう部屋に入ったときの不安そうな顔を、忘れることができません。

ウーゴはお通じの状態がよくなかったため、翌日獣医さんに連れて行きました。先生が出してくれたお薬で、なんと熱かった体は嘘のように普通になりました。あの時熱はないと言われたけれど、やっぱり、熱出してたんだわ、この子。ちょっとプリプリ怒りながら、ママは一生懸命お世話をしました。

体調が完全によくなるまでは、夜はパパとママと交代でウーゴと寝ました。不安だったのか、ぴったりと体を寄せてきて眠ったり、とっても甘えん坊さんでした。お薬のおかげで、一週間ほどでお通じも普通になってきました。自信のなさそうな表情も消えてほっとしたものの、それまでほど体を寄せて甘えなくなったので、パパとママは少し寂しかったです。

ウーゴ(Hugo)という名前、これも、ママが好きな名前です。ヨーロッパの男性の名前で、「心や魂を照らすもの」「考える人」「頭のいい人」という意味なんだそうです。ほかにもTheoやNoahも候補でしたが、カタカナにしたときの感じがかわいくて、ウーゴになりました。その名の通り、元気になった今では自分で考えて遊んだりイタズラしたりします。本当は、今度はパパに名付けてもらおうとしていたんですけどね。ごめん、パパ。

ゾーイとウーゴの出会いについて。ウーゴは遊びも「僕がやるの!」と独り占めしてしまうし(「僕もやる!」ではないところが何とも・・・苦笑)、「ちゅ~る」を独り占めしようとしたり、細マッチョな体で体力にまかせてゾーイを追いかけまわしたりして怒られたりと、ゾーイと仲良くなるまでにはしばらく時間がかかることを覚悟しました。しかし、結果的に1ヶ月ほどの別居生活を経た後で一緒に暮らすことができるようになりました。こんなに短期間で済んだのも、ゾーイ・ウーゴそれぞれが頑張って折り合いがつくところを見つけてくれたからこそです。二人の出会いもドラマチックな展開です。ぜひ次のブログを見てくださいね!

ちなみに、はじめにいいと思った子は、それからまもなく大切にしてくれる家族と出会えたと、ペットショップの店員さんから聞きました。穏やかな性格だと思っていたものの、蓋を開けてみればすごくお転婆娘だったとか(笑)。よかったね、幸せにね。