ゾーイとウーゴの一日

こんにちは、ママです。猫って毎日幸せな生活してますよねー。お日様の当たる居心地のいい場所もよく知っているし、たっぷり寝たいだけ寝ていられる。ごはんの時間だって、ちゃんと知ってる。二人にデレデレのパパとママがいれば、夜中だろうが何だろうが、好きな時間にたくさんあるおもちゃで遊びたい放題。

・・・と以前は思っていましたが、ゾーイ場合、一つのことを除き、当たっています。ゾーイはソファーのつなぎ目や端っこ、ものが置いてある上をわざわざ選んでくつろぎます。ふかふかのトンネル型ベッドはわざわざ天井を潰して使います。大好きな釣り竿おもちゃで遊ぶ時も、椅子の背やテーブルの脚にひもをからませてあげないと、「なんかつまんない」とでもいうようにどこかに行ってしまいます。自分に苦行を課すなんて、ゾーイはかわいい見た目と裏腹にずいぶんストイックな精神の持ち主だと思います。そして、二人とも夜は比較的ちゃんと寝てくれます。この子たちの生活は、ちゃんと猫らしく充実しているのでしょうか?

ゾーイとウーゴの一日は、5時半ちょっと前に始まります。5時半になると、パパが起きて二人の朝ご飯を準備します。自分のは後回しです。時々待てなくなると、5時半よりもずっと早く、ウーゴがパパの上に乗って起こします。朝は活動的で、ご飯をガツガツと食べます。パパが出かけてからは、ターゲットを変えてママを監視、遊びのタイミングを見計らいます。ゆっくりとコーヒーを飲んでいるママへの包囲網が時間とともに小さくなり、その猫圧にママがいたたまれなくなると、遊びが始まります。

「じゃぁ・・・遊ぶかっ!」と声をかけてエイヤっと立ち上がり、ママがおもちゃが入っている引き出しに近づくと、二人の目は黒くまん丸になります。ウーゴは「ウ~ニャッ」と声を上げます。ウ~よりもニャッの方が、音が高いです。ゾーイは引き出しを覗き、好きなおもちゃを選びます。ママは「ゾイ、ウゴ、行こう~。朝だ、朝だ、行こう~♪」と自作の歌を歌いながら遊ぶ部屋へ移動します。最近気づいたのですが、「朝だ、朝だ」の部分は、音が似ているので「遊ぼ、遊ぼ」と聞き間違えていると思います。遊ぶという言葉はちゃんと知っているんです。

遊ぶのは、ゾーイが優先。ウーゴには別室で一人でじゃらしで遊んでいてもらって、その間にまずはゾーイと遊びます。ゾーイは釣り竿おもちゃのほか、ボールのジャンピングキャッチが好きです。そのうちウーゴが寂しくなって「アオ~ン」と鳴き始めますが、ゾーイが遊び終わらないと次へいけません。でも、ゾーイも慣れたもので、ウーゴが鳴き始める頃には遊びが終わることが多いです。ウーゴの部屋へ行くと、じゃらしをくわえてドアのそばにお座りしています。ちょっと胸が痛むので、ウーゴともじゃらしのほか、大好きなボールでたくさん遊びます。そんな様子をゾーイが見守ります。

ひとしきり遊んだ後は、各自自由時間、ママは家事、お散歩、お仕事です。ゾーイは、運動の後はお食事がルーティンで、急いで歩いて行き、朝ご飯の続きを食べます。赤ちゃんの頃のゾーイはごはんより遊びが好きでしたが、今はごはんLoveで、何かあるとすぐにごはんテーブルへ向かいます。最近ではウーゴもまねしてお食事です。

それから、二人とも好きな場所に行って寝てしまうことが多いですが、11時くらいになると、ゾーイはセットしてある自動給餌器のそばの猫用ベッドに移動して、「その時」を待ちます。いくら何でも12時に出てくるごはんを1時間も前から待つなんて。やっぱりストイックです。でも、ごはんが大好きなゾーイにとっては、ごはんのことを集中して考えることができる幸せな時間なのかもしれません。自動給餌器からごはんが出てくると、一目散に駆け寄ってきます。

午後も自由時間が続きます。午後は、二人ともママがお仕事をしている部屋に集まってきて、昼寝をします。ゾーイは本棚の上、ウーゴはママの隣の椅子が定位置ですが、ウーゴが来ない日は、ゾーイがその椅子の上でママを見守ります。たまにウーゴが起き出してきて、キーボードの上を歩こうとするので、油断がなりません。二人とも抱っこがあまり好きではありませんが、こんな風にそばにいるのは大好きなんです。

夕方5時を過ぎると、ゾーイがまた「あたしのごはんはまだかしら」とそわそわしてきます。そう、6時が晩ご飯の時間なんです。ママの台所へ向かうのを確認すると、先回りして待っています。ごはんを準備しているときには足もとをスリスリしたり、両足で立って様子を覗いたりします。食が細めなウーゴは、晩ご飯を6時に食べることはあまりなく、7時にモソモソと食べ始めます。一応ごはんのお皿は各自用意してごはんの量も量ってあるのですが、二人とも余りこだわりはなく、お互いの食器から食べたりしています。ママも、帰ってきたパパと一緒にごはんを食べます。

ここまで来ると、二人の中ではほとんど一日が終わったことになっています。ゾーイは寝室のお気に入りの場所の、ハンガーラックに掛けた服の林の奥で一休み、ウーゴはママの上で甘えん坊さんになったりキャットタワーで寝たりしています。10時くらいになると、寝室へ移動して寝る準備です。我が家では、仮に夜中に災害が起きてもスムーズに避難できるように、猫トイレとお水を寝室に常備していて、みんなそろって寝室で寝ることにしています。また、二人が無理なく寝室へ向かうよう、お夜食を用意します。一日の摂取カロリーを超えないよう、お夜食はカリカリ5グラム、おやつではなくお食事の範囲内です。お夜食が来ると、アマノイワトが開くように、ゾーイが服の林の中から出てきます。

たまには、二人ともまだ寝たくない日があります。ソファーの下に逃げ込んでしまってお夜食につられないときは、強制連行するか、諦めて寝室のドアを少し開けて出入りができるようにしておきます。二人とも、ひとしきり遊んだ後は寝室へ来て、各自のベッドでお手入れをします。子猫の頃は大運動会もありましたが、さすがに3歳、4歳ともなると落ち着いてきて、各自お気に入りの場所でお手入れ(毛繕い)をして過ごします。部屋の照明を落としてママは眠くなるまでテレビを見ていますが、時々ウーゴがフミフミしに訪ねてきます。フミフミされるとママもようやく眠りにつく準備ができます。この頃には、パパも夢の中。ゾーイとウーゴも楽しい一日だったよな、きっと。明日は何をしようかな、いい日になるといいな、なんて考える間もなく、ママも眠ってしまうのでした。