猫の食物アレルギー

こんにちは、ママです。昨日は猫の嘔吐と血尿について、ゾーイとウーゴの経験を紹介しました。たかが嘔吐、と侮っていると、猫の場合大変なことになることもあります。イヤな採尿やつらい食事制限も、見ていてこちらが心苦しくなります。そんな時ママは、かわいいゾーイとウーゴはやっぱり元気でいてくれるのが一番だよな、思います(人間も健康が一番)。今日は、「獣医さんつながり」で、猫の食物アレルギーについてお話しします。

なお、この記事はゾーイとウーゴの記録ですので、すべての猫ちゃんに当てはまるものではありません。実際の猫ちゃんの症状については、必ずかかりつけの獣医さんの指示に従ってくださいね。

我が家ではウーゴが食物アレルギー持ちのようです。が、ママは猫にも食物アレルギーがあるなんて、全く知りませんでした。ウーゴはある日突然おなかをかゆがるようになり、広範囲に毛も抜けて地肌が見えるようになってきました。そのときちょうど、ママも二の腕の内側にもかゆいブツブツができていたので、家をちゃんと掃除できていないのかと思い、いつもより念入りに掃除機をかけるようにしました。でも、ウーゴのかゆみは止まりません。獣医さんに連れて行き、そこで初めて食物アレルギーかもしれないと言われたのですが、はじめは信じることができませんでした。

「あの~、ママもかゆいんですけど、食物アレルギーじゃなくて、ハウスダストではありませんか?」と聞いてみたのですが、獣医さんは笑って、「猫の食物アレルギーはかゆみが出ることがあるんですよ」と言いました。なるほど。でも、ママはなかなか信じられませんでした。食べることは生き物の楽しみ、ただでさえ人間の食事よりも選択肢の少ないキャットフードに、さらに制限がかけられてしまうのは、ウーゴがかわいそうだと思いました。それにもし、食物アレルギー用のごはんがウーゴが好きな味ではなく、でもそれを一生食べ続けなければいけなかったとしたら、それもかわいそうだと思いました。だから、食物アレルギーだと信じたくなかったのかもしれません。

ゾーイもウーゴも、子猫の時には年齢にあったごはんをあげていました。ゾーイが1歳を迎える頃、つい食べ過ぎてしまうゾーイのために成猫用低カロリーフードに切り替えました。遅れて1歳を迎えたウーゴにも、同じごはんを、カロリー計算をして適切な量をあげていました。そして、ごはんの種類を増やしてあげようと思い、ウーゴの症状が出る数ヶ月ほど前から、もう一つ別の種類のごはんを併用して試していました。

猫の食物アレルギーでは、必ずしも新しいごはんが原因とは限らないそうです。獣医さんからは、原因を見つけるために、今あげている低カロリーフードと別の種類のごはんの片方だけを2-3週間ほど試し、症状が落ち着くかどうかを見ていきましょうと指示が出ました。でも、どちらを試してもウーゴのかゆみは止まりませんでした。

これ以上おなかをなめたり掻いたりしないように、ウーゴはしばらくエリザベスカラーをつけることになりました。ピンクの模様が入ったエリザベスカラーは、ウーゴの白とグレーの毛に映えてかわいかったのですが、かゆいのにかけない、ごはんは食べづらい、お水も飲みづらい、とストレスがたまる日が続きました。

せめてお水は飲みたい時に好きなだけ飲んで欲しいと、パパがDIYをして、ケージにつける水飲み器(ボトルの先端に玉の入ったノズルがついていて、玉を舌で押すとお水が出るもの)を柱に取り付けてくれました。でも、やはりエリザベスカラーが邪魔になって、飲めません。それならばと、注射器にお水を入れてウーゴを抱っこし、好きなお薬を飲む時のように飲ませようとしましたが、うまくいきません。お水を飲まないと命に関わるので、パパもママも焦りました。

そうこうしているうちに、ゾーイが血尿を出し、受診することが何度か続きました。超音波検査をしたところ、何か塊のようなものが見えるが、血の塊かもしれないので、投薬をして様子を見ましょうと言われました。ちょうどその期間、ウーゴも血尿の疑いがあって受診したこともありました。次々に出てくる二人の症状に、パパとママは心配で心配で仕方ありませんでした。

ゾーイの「塊」は、結局何かは特定されませんでしたが、幸い、お薬のおかげで2週間ほどで見えなくなりました。でも、ウーゴの食物アレルギーとは別に、二人とも下部尿路に問題があるだろうということになりました。そして、獣医さんの指示で、下部尿路に配慮した療法食を二人に試すことになりました。

お魚味とチキン味の2種類のサンプルを頂いて、二人にあげてみました。これまでのごはんよりも格段においしかったようで、二人とも、どちらの味もムシャムシャ食べ、あっという間にお皿が空になりました。ゾーイとウーゴはお薬が大好きですが、一般的に猫はお薬が苦手なので、疾患のある子に対しては、各疾患に合わせて作られた食事を習慣的にあげ続けることで健康を守ることが重要になるんだそうです。なので、フードメーカーでは、各疾患に効果のあるごはんをいかにおいしく作って猫ちゃんたちに食べ続けてもらうのかに苦心している、と聞いたことがあります。だからかもしれませんが、食べてくれて本当によかった。

二人ともそんなに好きならば、と2種類とも購入して、両方の味を楽しんでもらうことにしました。10日ほど試した頃から、なんとウーゴのかゆみが少しずつ治まってきたのです。それから3ヶ月ほどでかゆがることは全くなくなり、晴れて獣医さんからエリザベスカラーを外していいと許可が出ました。結局、食物アレルギーとは全く違う方面からのアプローチにより、アレルギー問題が解決してしまいました。もちろん血尿も出ていません。本当にラッキーでした。

猫の食物アレルギー、ただのかゆみだからと言って侮れません。ウーゴのエリザベスカラーは、完全にかゆみが治まり皮膚の状態もよくなるまで、獣医さんは外させてくれませんでした。それほど慎重にしないと、また元に戻ってしまうこともあるということでした。早い段階で獣医さんに見せて、本当によかったと思いました。

ちなみに、おやつはどのような扱いになるかですが、獣医さんとしては、おやつは控えて欲しそうでした。でもパパとママがお願いして、これまで通り、週に一回「ちゅ~る」を二人で半分こするのは、「まあ、そのくらいなら・・・」と許してもらえました。「ちゅ~る」は「下部尿路配慮」のものに切り替えましたが、こちらも二人ともおいしそうに食べてくれています。よかったよかった。