夜の攻防戦-猫vs人間

こんにちは、ママです。このブログを始めてもうすぐ一ヶ月が経とうとしています。はじめは何をどんな風に書こうか、分からないながらも手探りでしたが、少しでも読んでくださるのみなさんの役に立てる記事を、と思い、ゾーイとウーゴの実体験をできるだけ正確に書いてきました。

嬉しいことに、記事を書くようになってから、ゾーイとウーゴが仕事部屋のパパとママの椅子にそれぞれ陣取って、ママを応援してくれるようになったんです。椅子を取られてしまったので、ママはバランスボールに座って記事を書いています。元々ゾーイはママの椅子、ウーゴはパパの椅子でお昼寝をするのが趣味なのですが、二人が寝ていることをいいことに、ママは二つの椅子をバランスボールの両脇まで動かしてみたのです。ゾーイもウーゴもどこかに行って寝直すこともなく、まるで両脇からママを応援してくれているよう。寝ている姿は天使のようで、時々手を止めて二人を見て癒やされながらいろいろなことを思い出して、記事にしていきます。

さて、今回は「夜の攻防戦」と題して、寝室へゾーイとウーゴを連れて行く際の人間の作戦と、引っかかるまいと知恵をはたらかせる猫の戦いのお話です。今回の写真は、暗がりで撮ったものばかりなので、少し見にくいですが、よく見るとクスッと笑ってしまうものばかり。よ~く見てくださいね。

我が家では、防災上の理由で、夜寝るときには家族4人一つの部屋で寝ています。本当は、本来猫が活発になる夜中は家の中を自由に行き来できるようにしてあげたいのですが、仮に夜中に災害が起きて、見えないところで被災していたり所在確認ができなくなってしまうことが怖いので、ゾーイとウーゴにはかわいそうですが、そのようにしています。寝室には猫ベッドのほかトイレ、飲み水、おもちゃを用意して、制限のある中でも快適に過ごせるよう、できるだけのことをしています。

以前インターネットの記事を読んだのですが、人と生活している猫は、生活のリズムが人と一緒になって、夜は活動せずに寝るようになるそうです。ゾーイとウーゴも、時には体力を持て余して寝室内で大運動会を繰り広げることもありますが、基本的には素直に寝てくれます。なかなか寝ないときには、おもちゃを出して少し遊びます。

寝室へ行くときは、できるだけ楽しい気持ちで行って欲しいので、二人にお夜食を用意します。お夜食はいつも食事として食べている大好きなカリカリお魚味、それぞれの体重などを元にカロリー計算して、一日の食事の範囲内でおさめるようにしています。朝晩にパパやママがあげる食事のほかに自動給餌器から出てくるお昼ごはんとこのお夜食で、一日4回に分けてごはんを食べる計算になります。元々猫は何回にも分けて少量を食べる習慣があるようで、こうしたあげ方は理にかなっているのかなと思います。

半年ほど前までは、ゾーイもウーゴもお夜食が楽しみで、ママが台所でカリカリを用意するとテーブルに飛び乗ったり(お行儀よくないですね、すみません。)足下でスリスリしたりして、いざ寝室へ行くときには先を争っていったものでした。ゾーイなんか寝室へ行く時間になるとどこからともなくやってきて、催促をしたものでした。でも今は、やはり自由にしたいのか、ゾーイはママが立ち上がってお夜食を用意するそぶりを見せると、どこかへ行ってしまったりソファーの下に隠れたりするようになりました。ウーゴもまねしてソファーの下に隠れます。

はじめは、おもちゃでつろうと思ってしまってある引き出しを開けると、二人とも隠れていることなんか忘れて寄ってきたものです。おもちゃで遊びながら寝室へと誘導も楽々とできたのですが、最近は引っかかりません。キャットタワーのハンモックで寝ているウーゴは、ちょっと油断して逃げ遅れてママに捕まったり、すんでの所で逃げたりします。

ソファーの下を覗くと、暗がりで目をまん丸にして「捕まらないもん!」と必死な顔をしたゾーイとウーゴがいます。犬のように伏せをして、平たくなっています。とは言っても、成猫の二人は体が大きすぎて、ソファーの裏に二本の尻尾がちょろんと出ています。手を伸ばして触ろうとしますが、あとちょっとのところでどこからも届かない場所にいます。猫って、こういった見切りがとっても上手ですよね。距離を見切るのも上手なら、ママがどのくらいドンクサイかも分かっていて、ギリギリのタイミングでゆうゆうと逃げたりもします。息詰まる駆け引きです。

目をまん丸にしているのは、迫り来る恐怖のせいもあるのかもしれませんが、どちらかというと「届く?次は何してくるの?」という興味津々の表情に見えます。うーん、悔しい。なんか見透かされてるぞ。でも、つかんで引っ張り出すなんてことは絶対にしません。頭脳戦で敗れると、仕方がないので、二人をそのままにして、「おいしいお夜食あるのにな~。フフフン(鼻歌)」と負け惜しみを言いながら部屋の電気を消し、お夜食を持って寝室へ行きます。

寝室のドアを細く開けてお夜食を置くと、ママは「ゾーイとウーゴのことなんか知らないよ~」という雰囲気を身にまとい、いつものようにテレビをつけます。数分後、素直でついだまされちゃうウーゴがお夜食を食べにきます。遅れて、警戒心が強めなゾーイがこちらの様子を伺いながらやってきます。二人とも入ったところで、パパがそっとドアを閉めます。うんうん、やっぱり寝室に入ってもらうためには、至って普通にしていることが肝心なんだな。でも、ゾーイとウーゴはお夜食に夢中で、ママの様子なんか見ていないのかもしれません。

最近では、ゾーイとウーゴも次の手を編み出しました。なんと二人で相談して、かわりばんこにお夜食を食べに来るんです。ウーゴが来たな、しめしめ、と思っていると、少し食べたらドアを閉められないうちに外に行ってしまいます。少し経つとゾーイが来て、出て行って、ウーゴ、ゾーイ、ウーゴ・・・と順番に少しずつお夜食を食べに来ます。なんて頭のいい。こうなると人間チームは完敗、ドアを閉めるのは諦めます。

よくしたもので、二人とも飽きるとちゃんと寝室に戻ってきて、知らない間にそれぞれの猫ベッドで寝てるんです。特に、普段は警戒心の強いゾーイがこんなに完全無防備で寝るなんて、やっぱりここが寝る場所だと思ってくれているようです。よかった。

以前のように素直に寝室へ行く夜もあれば、こんな攻防戦が展開される夜もあります。パパとママには分からない、猫の事情があるのでしょう。猫にも人にもいい形で、落とし所が見つかるといいなと思います。