こんにちは、ママです。今日外出先から車で戻ってきた時、ゾーイが窓からこちらを見ているのを見つけました。家の近くだと、垣根が邪魔になってかえって見えなくなってしまうのですが、少し離れた道路からだとその場所が見えるんです。きっと、ママの車の音をしっかり認識しているに違いありません。ゾーイの大きな三角のお耳と白い鼻筋が、聞き耳を立てているようにじっとしていました。
ゾーイはいつもそうするわけではありませんが、たまたま今日はタイミングが合ったのでしょう。出かけるところを窓からお見送りしてくれることも、たまにあります。こんな風にしてもらうと、なんだか嬉しくなってしまいます。
ゾーイはママがお出かけしようとすると、ごはんを食べ始めます。ごはんは朝と晩に1回ずつ、計量してお皿に盛っておくし、お昼の時間には自動給餌器をセットしてあるので、いない間も食べていいようにはなっているのですが、どうしていつもこのタイミングで食べるのか、不思議でした。赤ちゃんの時からずっと、毎回ではないけれど、高い確率で、出かけるタイミングで食べ始めます。
パパが先に出かけて後からママが出かけるときや、パパとママが一緒に出かけるとき、つまり、家の中に自分とウーゴしかいなくなるときにこのようになるので、家の中に猫だけで残されるのがつまんないし不安なのかもしれません。ごはんを食べるのが好きだし、心理学でいう代償行為のようなものなのでしょうか。ちなみに、ウーゴはこのようなことは一度もありません。
ゾーイは空気を読むし聞き分けがとてもいい子で、パパやママを困らせることはありません。いつも「もっと甘えていいんだよ。わがままいっぱい言ってほしいの。」と言い聞かせているくらいです。だから、あんまり猫らしくないその性格が、ゾーイの心に負担を与えているのではないかと、心配になるんです。
家に帰ってきたときのゾーイの反応はまちまちで、さらっと「帰ってきたの?」という感じでいることもあれば、玄関までダッシュしてきてサイレントニャーをしながら尻尾をあげてそばを歩き回ることもあります。外出しても目立った反応のないウーゴは、帰ってきてもソファーにでんと座ってこちらが部屋に入るのを待っていたり、寝ていることが多いです。甘えん坊なのに、そこは肝が据わっているというべきなのでしょうか。
ところで、ゾーイもウーゴも、甘えん坊です。でも、甘え方が全然違います。ゾーイは何事もほどほど、控えめ。本当はたくさん表現したいのに、遠くから期待を込めた目でこちらを見るだけだったり、サイレントニャーをするだけだったり、ウーゴがグイグイ来ているときには遠慮してしまったりと、こちらが気をつけていないと見落としてしまいそうです。それに、グイグイ来ているウーゴにこちらがかかりっきりになってしまい、ゾーイに何もできない時は、気づいてもらえるだけで満足するようです。でも、気づいてあげるだけしかしてあげられないなんて、さみしいと思いませんか?
ウーゴがいないところで休んだり夜寝ているときだけは素直に気持ちを出せるのか、ナデナデを喜んでくれるし、手をなめ返してくれます。でもいつでもそういった状況になるわけではないし、ウーゴが甘えるのをちょっとうらやましそうに見ているゾーイに、なんとかして気持ちを返してあげたいのですが、何の策もなく「おいで」と手を出すと、「あたしはいいんだもん」とどこかへ行ってしまいます。本当に、どのように返してあげたらいいのか、考えあぐねてしまいます。
甘え方がストレートなウーゴは、気分が乗っている時にはクルルーンと鳴きながら、鼻先や太ももを擦り付けてきたり、ママの後をついて回ったり、お風呂上がりの髪を毛繕いしてくれたりします。そのほかにも、3日に一度くらい、ママの上に乗ってきて甘えることがあります。そんなときは、「ウーゴ、またにはゆっくりしてってよー」と声をかけ、座ったら「必殺!ナデナデ攻撃」を仕掛けます。多分、ウーゴも甘えずにいるのは3日が限界なのでしょう。ママの上にどっかり座って、盛大にゴロゴロいいながら長居してくれます。
ウーゴは大体においてこんな感じなのですが、時々とてもさみしそうで、所在なげにちょこんと座っていることもあるんです。体調が悪いわけでもなさそうだし、特に理由はないように見えるのですが、そんな気分になってしまうようです。そういう時は、お仕事をしているママの椅子の隣にもうひとつ椅子を用意して、座面をポンポンとたたきながら「ママの隣においで」というと、モソモソと登ってきます。しばらく頭や足をなでてあげると安心するようで、やがて寝てしまうのですが、その寝姿も、いつもとは違って見えるんです。こういうときは、ゾーイはママをウーゴに譲ってあげて、自分は本棚の上か別の部屋に行きます。
こうして考えると、ゾーイとウーゴのどちらもなかなか繊細だなあと思います。分離不安症にならないように、出かける時や帰る時はさらっとした対応をする、家にいるときには構い過ぎないように、などとものの本にはあります。パパもママもそうしているつもりなのですが、ゾーイとウーゴはこんな風にさみしさを抱えています。でも、もしかしたら、さみしいと感じるタイミングや状況がそれぞれ違うから、お互いがカバーしあえているのかもしれません。
日頃からママは「二人で力を合わせて、この難局を乗り越えてください」と言っています。ゾーイもウーゴもきっと、力を合わせてここまで来たのでしょう。ママだって、ゾーイとウーゴと離れているのがさみしいから、旅行はしないし、外出しても用事が済んだらすぐに帰ります。・・・って、あれれ?ママもさみしいの?そうするとこれは、みんなで力を合わせて解決しなくちゃいけないってことですね。変なオチがつきましたが、これからも、ゾーイとウーゴがこのお家で心安らかに暮らせるように工夫を重ねていこうと思います。