こんにちは、ママです。ママがお仕事を始めると、ゾーイとウーゴがやってきて、それぞれ椅子の上に座ってママを応援してくれるのは、もうすっかり日課となりました。ちょっと疲れて脇に目をやると、二人がすやすや寝ています。そんな姿を見ると、ママはとっても癒やされて、一緒にいてくれるならもうちょっとお仕事頑張ろうかな、と思えます。
ウーゴは、ついうっかりママが椅子を用意するのを忘れると、本来椅子があるはずの場所に座って、「ママ、何か忘れてないですか?」といった感じで催促します。ママが椅子を用意してウーゴを乗せてあげると、ペタンと横になり、スヤスヤと寝始めます。昔買っていたシャム猫ちゃんは、自分が催促したのに、こうして乗せてあげたとしてもすぐに離れていってしまう子でした。自分の意思で動きたい子だったので、そうなったのだと思います。なので、ウーゴが素直に椅子の上にとどまるのは、ママにとって正直新しい発見でした。
今日のお話は、ウーゴの寝る場所についてのお話です。「ベッド難民」になったウーゴがどのように今のベッドと出会ったのか、さまようウーゴとなんとかしてあげたいパパ、ママの感動秘話(?)です。
我が家の寝室は、猫が寝る場所が4カ所ありました。ゾーイはハンガーラックに掛けた服の奥と棚の最上段に置いた毛布の上、ドーム型ベッドの天井をつぶして自分好みにカスタマイズしたベッドがお気に入り。夏はハンガーラックの奥、冬はドーム型ベッドと決めています。寒いのが苦手なので、夏は冷房の風から離れ、冬は暖房の風を求めているんだと思います。
ウーゴはゾーイのベッドの向かいに置いた猫用ベッドと棚の最上段に敷いた毛布の上が好きでした。ベッドの上にはふかふかのお布団が敷いてあって、シーツの代わりにかわいいお皿が描かれたフリースをかけたベッドでした。気持ちいい上に暖房の風が当たるので、去年の冬までは毎晩そこでぬくぬくしながら寝ていました。今年の春先から、ウーゴは人間のベッドのママの足下で寝るようになったため、パパとママは、ウーゴを蹴飛ばさないように気をつけながら寝るようになっていました。
ところが、今年の秋口からウーゴが寝室をウロウロするところをよく見るようになりました。秋口といってもまだ暑さを感じる時期だったので、ひんやりとした板敷きで寝たいのか、それともまだ眠くないのかと思い、パパもママも気にとめていませんでした。でもそのうち、ウーゴがゾーイに飛びかかって背中を噛んだり、しつこく追いかけたりし始め、ママが止めに入るようになってきました。何でだろう?寝室の外にも自由に行けるようにした方がいいのかしら?それとも、遊びが足りないのかしら?原因が分からないので、困り果てました。
先日、やっと原因が分かりました。原因は、人間のお布団です。人間のベッドで寝始めた時期は、薄い肌掛け布団を使っていました。ママは足をお布団の外に出して寝るので、その空いたスペースがウーゴの寝場所になっていたのです。それが秋になって厚い冬用のお布団になって、ママが足の部分のお布団をはだけても、ウーゴが寝るスペースが残っていなかったのです。
さあ、困った。去年使っていた猫用ベッドにウーゴを連れて行っても、すぐ出てきてしまいます。人間用ベッドの上のウーゴが寝る場所を広く取ってあげようと思っても、寝ている間に布団が動いてウーゴが追い出されてしまいます。みんなそれぞれ寝る場所がある中で、ウーゴは「ぼくの寝る場所がない」とさみしそうにウロウロしていたんだと思ったら、いたたまれない気持ちになってきました。
なんとかしてあげたいパパとママは、家族会議を開きました。ウーゴのためにベッドを大きいものに買い換えようかという話さえ出る始末。でも、そんな簡単に買い換えられるものでもありません。家族会議で決めたのは、ウーゴが気に入ってくれるベッドを作ってみよう。それでもしうまくいかなかったら、ベッドを買うことを検討しよう、というものでした。
幸い、ウーゴが気に入ってお昼寝に使っている段ボール箱がありました。元々は額縁の入っていたもので、広さは十分、高さは10cmほどで、すでにウーゴの寝形に合わせてほどよくたわんでいます。また、居間で使っていたコーヒーテーブルは、その段ボール箱とほぼ同じ広さだし、ベッドの高さくらいになるんじゃない?とアイデアはいろいろと出てきました。その段ボール箱はゾーイも気に入っていたのですが、お願いしてウーゴに譲ってもらいました。
テーブルの上に段ボール箱を置いたら、ほぼベッドと同じ高さになりました。ラッキー。これは幸先いいぞ。段ボール箱の中に使っていないウレタンマットを重ねて入れ、上にフリースのシートを敷いて、一晩試すことにしたのです。できあがったベッドは、人間用ベッドにくっつけて置きました。テーブルの下にはこれまでウーゴが使っていたベッドを置きました。これもテーブルの脚の間にすっぽりと収まりました。これで、どちらでも好きな方を使ってくれないかしら?期待は高まります。
ウーゴは気に入ってくれました。はじめは人間用ベッドの定位置で狭そうに寝ていましたが、明け方には新しいベッドに移動してスヤスヤと寝ていました。ああ、よかった。暖房の風もほどよく当たり、気持ちよさそうです。
いつも使っているお気に入りの段ボール箱を使ったことと、人間用ベッドとの間に高低差がなかったのがよかったんだと思います。それ以来、ウーゴは人間用ベッドと新しいベッド、両方使ってくれています。寝るときにウロウロすることもなくなりました、ウーゴがゾーイを追いかけ回すことだってなくなりました。やっぱり、「ベッド難民」が原因だったんだ。早く気付いてあげられなくてごめんね。でもこれで、人間用ベッドを買い直すこともなさそうです。ゾーイも平和に寝ることができています。みんなにとっていい決着を見ることができて、よかった。
甘えん坊のウーゴは、今ママの隣の椅子で寝ています。今晩もママと一緒に寝ようね。もちろん、新しいベッドも好きなだけ使ってね。