こんにちは、ママです。先日の「ゾーイとウーゴの遊び その後」の記事で、これまで部屋を分けてそれぞれ遊ぶしかなかったゾーイとウーゴが、だんだんとみんなで遊ぶことができてきていると書きました。が、ここ数日ママは気付いたことがあります。ママが床にあぐらをかいてじゃらしや釣り竿を振ったりおネズを放り投げてキャッチしたりしているのを、二人とも静かに見守っているんです。
ママが二人を一緒に遊ばせようとしてこれまで苦労していたはずなのに、毎朝二人ともママのそばで包囲網を作って猫圧をかけてきているのに、もしかして、遊ばせてもらっているのはママの方なの?!ママはちゃんと二人の名前を呼びながら、じゃらしを向けてあげてるのに、まるでママが子猫になって二人がお兄さん・お姉さんとして見守っているよう。どこかが間違っていると思います(笑)。こんな風に、我が家の二人の遊びも、時間の経過とともに変化しています。
今回は写真集「のら猫拳」と「のら猫拳キッズ」の紹介です。遊ぶ中で猫が魅せるダイナミックかつコミカルな動きを切り取った一枚一枚が、拳法の修得さながらにまとめられています。猫の「ぱぁー!!」と開いた手や足がこちらに向かって飛んでくるさまが、写真にきれいに収められています。
ちなみに、今回の記事のため、ゾーイとウーゴの「のら猫拳」的な写真を探したのですが、どちらかというと「猫の写真ヘタクソ選手権」に投稿した方がいいような写真しかありませんでした。「猫の写真ヘタクソ選手権」とは、猫の失敗写真を楽しむために、ねむみの音無(@moi_kinako)さんがツイッターで始めたものだということです。我が家の写真ヘタクソ選手権もどうぞ、お楽しみください(笑)。
二匹の猫がシンクロしてひねりジャンプをしていたり、周りにいる猫たちが「すごーい」と見上げていたりするところは、本当に会話が聞こえてきそうです。ジャンプしながら体をひねったり、思いっきり手を伸ばしたりする様子は、まさに猫の極限を感じ、神々しいとさえ感じます。ママは近頃こんなに無心になって何かをしたことあったかな?
ジャンプしている猫のお尻に激突してしまった白猫の写真があります。キャプションには、「見よう見まねでやっても、上手くならないのがのら猫拳。」とあります。激突する前には、先輩猫の動きになんとかついていっている白猫。フィニッシュで追いつけなくなり、顔から突っ込んでしまったのでしょうか。どうやら、「のら猫拳」の修得には大変な修行が必要みたいです。
必死すぎて無表情な猫、獲物の場所を見切ったのか、ピカーンと目を光らせる猫、失敗したのか、ちょっと情けない表情になってしまった猫、余裕なのか、舌をちょろんと出している猫もいます。修行の時間が終わって、ひなたぼっこしながらあくびをする猫や、ウトウトする猫もいます。技の修得進度はちがうけれど、修行の時間が終わればまたいつものまったりした時間に戻るのでしょう。
ジャンプしている猫の真剣な顔と、長く伸びた無防備なおなか。茶トラの猫がカメラのレンズに向かって両手を伸ばし、ムニッとした顔で写っている写真もあります。真剣な目とぷっくりしたヒゲの付け根、ほっぺ。そんな真剣さとかわいさが一匹の猫の中に共存していると思うと、愛おしくて、笑ってしまいます。背景には高架や港、民家や夕焼け。そんな場所で、この猫たちは頑張って生きているんですね。地域猫が生きにくい社会だけれど、元気にたくましく暮らしている様子が分かります。
ちなみに、子猫と成猫と比べると、ダイナミックさは成猫の方が段違い。子猫はまだ体力の点で成猫には劣るし、狩りの技も修得中なので、動きがどこか単調でやみくもに動いているように見えます。子猫ならではのかわいさやあどけなさには、成猫はかないませんけど。成猫はやはりただ者ではない。家のゾーイとウーゴにはできなさそうなパンチやキックを繰り出してきます。
一部では、「やらせではないか」とか「猫がかわいそう」との声もあるようですが、ママは猫たちに無理矢理やらせているのではないと思います。「のら猫拳キッズ」の「おわりに」には、猫とじゃらしで遊ぶ中で撮影したと説明があります。何もしないのに猫があんなポーズを取ることはないから、仕掛けはどこかにありますが、この本の場合、それがじゃらし遊びだった、ということだと思います。
猫に何かを強いるのは、絶対無理です。ここに出ている猫も、疲れたり飽きたりすれば自分から離れていったと思います。きっと、普段本気の狩りや仲間同士でのじゃれ合いをしている猫たちにとって、「じゃらし(おもちゃ)」というのは全く新しいものだったのではないでしょうか。ゾーイとウーゴだって、新しいおもちゃを見れば、それまでとちがって食いついてきますもん。この本に出てくる猫たちも、きっと、大興奮で遊んだのではないかと思います。そしてきっと、遊んでもらった夜は疲れてぐっすり眠ったに違いありません。
さて、「のら猫拳」、「のら猫拳キッズ」に触発されたママは、写真の中からまねできそうなポーズを二つほど探し、パパに仕掛けてみました。「ハーッ!どうだ!」。ノリがよくないパパは、「何してるの・・・?」と、少し困惑したような顔をして、避けていきました。二冊とも一緒に買いに行ったんだから、ママが何やってるか分かるでしょ!パパだってやってみればいいのに。
ここに出てくる猫は、技をたくさん修得して、ちゃんと昇段試験をパスしたでしょうか?もう免許皆伝の子も出ていたりして。そしてまた、新しい子たちに教えているのでしょう。みんな、頑張って!
作者の久方広之さんのツイッターは、こちらからどうぞ。
書籍情報
のら猫拳 アクセント (株)エムデイエヌコーポレーション 2017年
のら猫拳キッズ 久方広之 (株)エムデイエヌコーポレーション 2017年