こんにちは、ママです。もうすぐクリスマスですね。我が家では、12月25日にはクリスマスソングをみんなで歌い、ゾーイとウーゴにはクリスマスプレゼントをあげます。プレゼントは毎年同じ、「ちゅ~る」を2本、赤い靴下の中に入れてあげます。ここ数年機会がなかったけれど、昔パパと二人で買ったガラス細工のちっちゃなクリスマスツリーを今年は飾ろうかな。ゾーイとウーゴが家に来る前に買ったものだから、きっと二人とも興味津々だな。爪を引っかけて壊されたりしない場所を探さないとな。
という訳で、今回は「CAT’S LETTER TO SANTA」という洋書を紹介します。たまたま本屋さんで出会ったのですが、独特な猫の絵に惹かれて買いました。猫がクリスマスプレゼントをサンタさんにおねだりするために書いた手紙集、という設定です。表紙には、サンタ帽をかぶった猫が切手を貼った手紙を背伸びしながらポストに入れるところが描かれています。多くの手紙は短いし、簡単な英語で書かれていて、単語を頑張って調べれば、中学生でも読めそうな本です。
例をいくつか。
サンタさんへ トナカイではなく、猫を使ってくれませんか?猫は少ししか食べないし、ほとんどの家に犬がいるから、犬が苦手な猫は早く配達を済ませられるし、猫はトナカイより手触りいいし、いい声で鳴くし、もしサンタクロースが猫と一緒に旅していると知ったら、子どもたちはもっとお菓子を置いておいてくれますよ。 ルドルフより
サンタさんへ 来るときに煙突を降りてこないでください。汚いです。僕知ってるんです。試したから。 あなたの友、ジミニーより
サンタクロースさんへ 安いものにしないでください。クリスマスに毛糸玉はもういりません。 あなたの友、ジェシーより
サンタさんへ クリスマスに猫を欲しくないですか?私、来週出産するんです。 パムより
中にはちょっとブラックユーモア的な手紙もありますが・・・。プレゼントをおねだりするだけではなく、サンタさんが家に来るときのことを心配したり、逆にプレゼントをあげようかと提案したり、猫もいろいろと気を遣っているようです。猫たちが確固とした自己主張を持っているところが面白いと思います。そんなに自信を持って言われてしまうと「ああ、そうだよね」と思ってしまうんです。
トナカイの手紙を出した猫は、ルドルフです。クリスマスソングに赤鼻のトナカイという歌がありますが、英語の歌では、あのトナカイはルドルフという名前です。また、煙突の手紙の差出人はジミニーと言いますが、煙突を英語で言うとチムニーですよね。韻を踏んでいるんです。
他にも、クリスマスには子どもたちがプレゼントを持ってきてくれたサンタさんにあげるために、クッキーとミルクをテーブルに置いておく、アメリカで人気のTVプロデューサーが手紙に出てくるなど、文化を知っていないとよく分からないものもありますが、知らなくても、十分に楽しむことができます。何より、一つ一つの手紙が短いので、途中で嫌になって本を閉じてしまうことがないし、隙間時間に読むこともできます。
アメリカでは、クリスマスが近づいてくると、子どもたちがサンタさんにプレゼントをお願いする手紙を書きます。でも、特に小さい子は、欲しいものがはっきりと分かるような「○○をください」という書き方はしないということを聞いたことがあります。では、何を書くのか?「僕(私)が欲しいのは、赤くて、ふわふわしていて、でも○○ではなくて、もっと△△になっていて・・・」みたいに、肝心な点をぼかして説明をするんだそうです。子どもに内緒でプレゼントを用意する両親は、何のことやらさっぱり分からず、本人から聞き出すのに苦労するそうです。大変ですね。でも、そんなのも楽しそう。
我が家のゾーイとウーゴは、毎年もらう「ちゅ~る」のプレゼントをどう思っているのかな?「またこれ~」、「これ毎週末もらってるし」とか思っているのでしょうか?そうだとしたら、ちょっとドキッとします。だって、そのプレゼントの「ちゅ~る」も、クリスマスに特別にあげている訳ではなく、毎週末あげる分の前払いとしてあげているんです。二人が「詐欺だ~」と言うかどうかは分かりませんが、プレゼントはちゃんとした方がいいのかもしれません。
それにしても、二人が喜ぶものが分かればな。ベッドや毛布を買ってあげてもあまり使ってくれなくて、気に入らないのかと思うとたまーに使っているし、下部尿路にリスクのある二人には、食事はいつものものだけをあげたいし。おもちゃだって、引き出しにいっぱい持っているし。
こんな時には、動物の言葉が分かるというソロモンの指輪が欲しくなります。
ママ「何が欲しい?」
ゾーイ「あたし、ごはん食べる!」
ウーゴ「ママ~、ナデナデ~」
うーん・・・。結局何もいらないのね。毎日おいしいごはんと新鮮なお水がちゃんと出てきて、遊んでもらって、ブラッシングできれいにしてもらって、トイレもこまめにきれいにしてもらって。それだけでいいのかもしれません。
でも、手紙を書いた猫のように、毛糸玉はもういらないとか、「ニャー」以外の言葉が載っている辞書が欲しいとか、もしゾーイとウーゴも周りの何かに飽き飽きしているとしたら・・・。せっかくの猫生、不自由なく楽しく暮らして欲しいから、遠慮なくおねだりしてほしいです。やっぱり、ソロモンの指輪、サンタさんにお願いしようかしら?
「サンタさん、サンタさん、お願いです。ママは、こういうものがほしいです。丸くって、輪っかになっていて、それを指につけるとゾーイとウーゴの言葉が分かって・・・。」
書籍情報
CAT’S LETTER TO SANTA, Bill Adler, Galahad Books New York, 1995