こんにちは、ママです。「目指せ、美容キッズ!~『夢』のマッサージローラー『にゃんこの癒し』の紹介」の記事で、猫用マッサージローラー「全身マッサー術 にゃんこの癒し」を紹介しました。ママは、ゾーイとウーゴにマッサージをしてあげて、お互いに癒されて、もっと仲良くなるのが「夢」でした。この「にゃんこの癒し」でのマッサージに二人が慣れてきて、「夢」が叶いつつあります。そんな毎日に、ママはとっても幸せを感じています。
今回は、映画版「ねこタクシー」の紹介です。「やっかいなこともあるけれど、それでも人生はステキです」とのキャッチコピー。どんなステキな人生を見せてくれるのかしら?主人公はお笑い芸人のカンニング竹山さん。キレキャラが持ち味の芸人さんですが、最近はまじめで温かい人柄が見えることも多いですよね。竹山さん演じる主人公「間瀬垣勤」は、人付き合いが苦手なタクシーの運転手です。
間瀬垣勤は、中学校教師を辞めてタクシー運転手に転職、でも、内気な性格がたたり、売り上げが万年最下位。奥さんや娘にも頭が上がりません。そんな間瀬垣は、お昼のお弁当は決まって「土管公園」で食べます。ある日、お弁当を食べようとした時、土管の向こうに三毛猫がいるのを見つけます。「おなかすいてるんだろうなぁ」。きっと間瀬垣はそう思ったに違いありません、お弁当を食べるのも、ためらってしまいます。
バックには、ハワイアン音楽がゆったりと流れています。キレキャラの竹山さん演じる、誰にも何も言えない主人公間瀬垣勤。映画の中でキレないかしら?つい心配してしまうママと内気な間瀬垣をなだめるかのような、ハワイアン。今はこれが頼みの綱かしら?
ひょんなことから間瀬垣は、「御子神」という名札のついた首輪をしているその三毛猫をタクシーに乗せて走るようになります。御子神さんをきっかけに、内気な間瀬垣とお客さんとのコミュニケーションが不器用に展開されます。帰りはちゃんと土管まで送り届け、「ありがとうございました」とお礼して帰ります。とっても律儀なんです。また、一日500円のお小遣いの中から御子神さんのごはんを買うように。優しいなぁ、竹山さん、いや、間瀬垣さん。
あるとき、猫を抱いた白髪のおばあさんが間瀬垣のタクシーに乗りました。このおばあさん、実は有名な釣銭詐欺で、「猫ババア」と呼ばれています。間瀬垣は、釣銭を返してもらおうと「猫ババア」の家を訪ねます。「猫ババア」は、猫好きなため、家に猫が集まります。野良猫たちを見かねて世話をしているのです。それなのに、一方では、においの問題や子供に悪影響であるなどの理由で、立ち退きを迫られています。
人間の勝手で大変な目に合う猫と、目の前の命に向き合う「猫ババア」、その話をじっと聞き入る間瀬垣。エンターテインメントの垣根を越えて、私たちが考えなければならない問題や社会への警句を突きつけます。
間瀬垣は、「猫ババア」の家にいた御子神さんと、「こむぎ」という子猫を引き取り、家に戻ります。どこか嬉しそうな間瀬垣。猫のものを準備するため、家の中でいそいそと動き回ります。見つけた奥さんは、「買ったんじゃないでしょ?」と詰め寄りますが(間瀬垣が稼げていないので、これはイタイ言葉)、娘の援護射撃もあり、「家族」として受け入れられます。奥さんは膝の上に乗った御子神さんを、ちゃんと抱っこして間瀬垣に戻します。奥さんも猫好きなんじゃないの?
御子神さんとこむぎをきっかけにして、思春期の娘とも会話が増え、うまくやっています。猫をタクシーに乗せるようになった間瀬垣は、売り上げも急上昇、会社の人からは、「計算違いじゃないの?」と言われるほどになりました。間瀬垣も、それに対して軽口をたたきます。御子神さんとむぎのために、猫トイレや空気清浄機を置くなどタクシーの環境を整備したり、二人と一緒にお風呂に入り、ドライヤーをかけてあげていたりする姿は、それまでの間瀬垣とは全く違って見えます。猫って、いろんなものをもたらしてくれるんですね。
御子神さんとこむぎががかけがえのない存在となった間瀬垣は、お客さんにも幸せなひと時を持ってもらおうと、「ねこタクシー」を開業しようとします。でも、そこには法律の壁が。
御子神さんとこむぎを「家族」にするために立ち上がった間瀬垣が、「家族」になった御子神さんとこむぎを乗せ「ねこタクシー」を開業するために再び立ち上がりました。そんな間瀬垣を、通奏低音のように流れているハワイアン音楽が支えていました。でも、今はもう内気な間瀬垣ではなく、ハワイアンだけが頼りなのではありません。そして、いつの間にか、ハワイアンが消えた・・・。
間瀬垣が立ち向かったのは、法律の壁だけではありません。間瀬垣にとって、「猫」は希望と幸せの象徴です。間瀬垣は、その「幸せ」を、お客さんにも分けてあげたい一心で、開業を目指しています。でも、車内に猫を乗せてタクシー営業するのは動物虐待なの?金銭目的で動物を乱用していることなの?御子神さんやこむぎと一緒に仕事がしたいというのは間瀬垣の傲慢なの?という、答えが十人十色の、正解・不正解のない問題も立ちはだかります。間瀬垣は、そんな問題にも真摯に向き合います。
この映画では、ただそこにいる猫が、ただそこにいるだけでとても尊いこと、「この子(たち)」と出会ったことは奇跡であることを教えてくれます。幸せとは、与えられるものだけを指すのでなく、そこにあるものを感じることだと教えてくれます。でも、ただそこにいることが永遠ではないから、それは余計に尊いのだと思います。終盤で間瀬垣が改めて行う内省が、胸を打ちます。自己実現の最終地点、「ステキな人生」です。
ママも、癒しを通してゾーイ、ウーゴともっともっと仲良くなるという「夢」が叶うといいな、癒し合えることの幸せをかみしめたいなと、いつも思っています。この映画で、「ただそこにいる」二人が、改めてとても愛おしくなりました。
この映画では、カンニング竹山さんのほか、鶴田真由さん、室井滋さん、内藤剛志さん、水木一郎さんなど、そうそうたるメンバーがストーリーに深みを与えています。とっても安心してみることができる映画です。
映画情報
映画版 ねこタクシー 亀井亨監督 日本 AMGエンタテインメント