快適なシニア猫ライフのために~「あなたの猫が7歳を過ぎたら読む本」の紹介

こんにちは、ママです。春になり、心なしか、ゾーイとウーゴは厳しい寒さから解放されてほっとしているように感じます。三寒四温というとおり、まだ肌寒い日はやってくるのだけれど、風が柔らかく感じられたり、外の景色も彩りが豊かになってきたり、楽しい日が増えていきそうです。

我が家では、時々パパと一緒にゾーイとウーゴを抱っこしてベランダに出て、外の様子を体験させてあげます。空気のにおい、ひげや毛にあたる風の感覚、室内とは違って聞こえる音、通りを行きかう人など、二人にとって珍しいものはたくさんあります。いつも聞いていたあの音は、車の音だったのか、とか、あそこに動いてるものはなんだ、とか、春のにおいがする、とか、いろいろ感じているんだと思います。

完全室内飼いで自由を制限してしまっている分、できるだけこういう機会を作って、いろいろ体験させてあげたいと思っています。二人も飽きることなく、目を真ん丸にして外を観察します。

今回は、「あなたの猫が7歳を過ぎたら読む本」の紹介です。猫専門の獣医さんが監修しています。猫が7歳になった時にどうなっているのか、老化のサイン、7歳を過ぎた猫の健康管理、病気、老齢猫の介護、そして、考えたくないけれどお別れのときの心構えについて書かれているハンドブック形式の本です。

ママは、猫の7歳というのは一つの節目であることは知っていました。ゾーイは今4歳4か月、ウーゴは6月に4歳になるので、7歳まではまだ間があります。でも、7歳ごろに起こる体の変化を知って、その時その時の二人にとって適切なお世話をしてあげられるようになっていたいので、余裕をもって勉強しておきたいと思っていました。

この本によると、猫の7歳は、人間でいうと44歳だそうです。なぁーんだ、まだお年寄りじゃないじゃん、と思う人も多いのではないでしょうか。でもママにとっては、ちょっと納得できる数字。なぜなら、ママの周りには、そのくらいの年齢で心臓病や脳梗塞になって亡くなっている人がいるからです。ウーゴだって、子どものころは細マッチョだったのに、3歳を過ぎたあたりから何となくおなかのラインが緩んできている気がします。二人とも、遊びは省エネタイプになりました。だから、油断はできないぞ、と思います。

白い毛が増えたりトイレを失敗したりということはさすがにないけれど、おもちゃに反応しなくなったりおなかのラインが緩むのは、猫の老化のサインだそうです。老化が明らかになった時にあわてないように、ごはんの種類やお皿の高さ、部屋づくりなどを考えていかなければいけませんが、この本には快適なシニアライフを送るための具体的な方法が細かく書かれています。

「リラックスできる癒しのマッサージ」というページがあります。ゾーイもウーゴもナデナデは大好きですが、小さいころはマッサージは好きではなく、やらせてくれませんでした。先日、「全身マッサー術 にゃんこの癒し」というマッサージ器具が二人に大好評だったという記事を書きましたが、こういった変化も、「大人になった」あらわれなのかもしれません。マッサージは、愛情が深まるコミュニケーションでもありますが、乳腺のしこりなど、大きな病気が見つかる可能性もある大切なお世話です。二人が嫌がらないマッサージを修得して、健康管理を行わないといけないと思います。

また、歯磨きも大切なお世話。猫の歯周病は命に関わることもある重大な疾患。歯石を取るのだって全身麻酔をしなければならず、猫の体に大きな負担となります。人間のようにちょっと歯医者さんで、というわけにはいきません。歯ブラシで歯磨きができるのが理想ですが、抵抗してやらせてくれなかったり大きなストレスになっても困ります。我が家では、完璧に磨くことよりも、継続するために嫌がられないことを優先して、歯磨きシートでこまめに汚れをぬぐっています。

猫の歯磨きは、シートでやっても大変ですが、大きな病気を引き起こすリスクを減らすため、頑張ってやっています。コツは、口を触るのを慣れさせる、手早く拭きとる、無理をしない、奥歯は指を入れるとカミカミしてくれるので、その動きを利用する、と言ったところでしょうか。「猫のお手入れ②~歯石と歯磨き」の記事に詳しく書いたので、ぜひ読んでみてください。

さて、7歳を過ぎた猫が注意しなければいけない病気ですが、腎臓病、乳がん、甲状腺機能亢進症、心筋肥大症がよく言われていますよね。我が家のゾーイとウーゴは、健康診断での血液検査の結果、甲状腺機能亢進症に気を付けて観察をしていくよう獣医さんに言われています。

心臓についても、ゾーイの本当のパパとママはノルウェージャンフォレストキャットとメインクーン。どちらも心筋肥大症のリスクの高い猫種です。ウーゴも小さいころからほかの猫よりも心臓の鼓動が早く、少し本気で遊ぶと口を開けて息をしてしまう子でした。だから、ママは二人の病気がとても心配で(まだ病気ではありませんが)、普段できることはどんなことでもしてあげようと思っているんです。

腎臓病は本当に多くの猫がかかる病気です。猫の腎臓病はネフロンの機能が落ち、老廃物を濾しとれなくなるために起こる病気で、何が生死を分けるのかもわからなければ、根本的な治療もないと言われています。でも、これについては希望が出てきましたよね。

以前「<治せない病気>への挑戦~『猫が30歳まで生きる日』の紹介」の記事でも書きましたが、東京大学の宮崎徹先生がAIMというたんぱく質を使って腎臓病を直す薬を開発しています。コロナ禍で一度は資金難に陥り、研究がストップしてしまいましたが、たくさんの人の寄付で資金が集まって研究が再開した、というものです。

さらに、この4月からは、宮崎さんご自身が所長となって一般財団法人AIM医学研究所が設立され、AIMを活性化する薬剤の開発を目指していくそうです。また、AIMを活性化させるキャットフードが3月から発売されるそうです(AIM活性化物質入りフードが商品化 ネコの腎臓病予防に期待 東大大学院・宮崎徹教授インタビュー:時事ドットコム (jiji.com))。どうか、たくさんの猫ちゃんが早く救われますように。

猫の乳腺にできる腫瘍の9割は乳がんだそうです。早期発見のためには、日ごろからスキンシップを十分にし、なでてあげながらしこりがないかチェックすることが大切です。抱っこやマッサージがあまり好きではないゾーイは、タイミングを見ないといけないけれど、ナデナデするときには指先に集中して、異常がないか確認しています。

実際に猫が老齢になるころには、部屋の環境も変えなければなりません。トイレの数を増やす、場所を工夫する、吸収シートをトイレの周りに敷き詰める、キャットタワーを低いものにする・・・。なんでそうするのかを考えると少しさみしい作業ですが、かわいいゾーイとウーゴのため、どうすればいいのか、本を参考にシュミレーションします。ママの友達は、ソファーに上れなくなった猫ちゃんのため、階段を用意したそうです。確かに、そういうものも必要になってきますね。

また、お薬を飲む機会も増えるので、飲ませる方法もマスターしておかないと。ゾーイとウーゴの獣医さんは、粉薬を作ってくれます。お水で溶いて、シリンジで飲ませる方法は問題なくできるけれど、点眼や皮下点滴はちょっと心配。二人にストレスなくできるかしら?その場になったら一生懸命やるけれど、今から方法を学んでおくことはいいことだと思います。

この本は、看取りについてもページを割いています。一番考えたくないこと、でも、かわいいゾーイとウーゴのために、一番考えておかなくてはならないこと。以前、ママはパパと話し合ったことがあります。治る見込みが全くなく、苦痛しかなくて緩和ケアが効かない場合は、どうするか。もちろん、結論なんか出ませんでした。

動物は、どんな時でも生きようとしていると思います。だから、それをがっちり受けとめて向き合い、そばにいるのがパパとママの務めだと思います。でも、それが二人に苦痛を与えるものだったら・・・。考えていたら途中で苦しくなって、話し合いも終わらないままでした。でも、二人が健康で若い今のうちから、時々は話し合っていこうと思います。もちろん、情報収集も欠かさずに。ああ、でも、書いていて胸が苦しくなってきた・・・。

二人を愛するということは、そういうことも含まれていると思います。大人になってもかわいい盛りのゾーイとウーゴ。おばあちゃん猫とおじいちゃん猫になっても、ずっとかわいい(断言)。二人のために一番いい方法を、その時々において見つけることができるように、今のうちから少しずつ勉強していこうと思います。

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